花ひとつ咲いてねぇ道なんて

つまんなくて歩けねーぜっ

はじめてのボイメン

私は芝居をしている人が好きだ。

 

これまでファンとして惚れた人達は、「俳優」というカテゴリの人が多く、俳優業の他に歌って踊る…というのは、堂本剛くらいのものだった。

実は私も通ってます。某事務所……。

 

 

だから、私の小林豊さんへの入口は、ボイメンの前に、まずは仮面ライダー鎧武であった。

 

特撮というジャンルは、ひとたびハマれば、年間スケジュールがほぼ約束されており、私は例年通り、仮面ライダー関連のイベントに通って、彼を目にすることが出来た。

だから、わざわざ名古屋に通わなくても、彼を目にする機会があった。

 

そんな中で、ボイメンの活動と俳優業を両立させているのは知っていたし、私も興味を持ってちょっと調べてみたりもしていた。

 

ある日、ボイメンが東京でライブをするという情報を得た。

キャパ150人とサイトに書かれているような小さなライブハウスで、ひょっとしなくてもファンが詰めかけてチケットなんて取れないのではないかと素人目にも思った。

 

ここでいきなり、私は出会いの運を天に任せた。

 

 

 

チケットが取れたら行ってみよう…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…取れちゃったんですけどね。

 

しかも整番30番台とかだった気がする。

 

NDP手売り分とプレイガイド売りとで整番が二重に存在したので、交互に呼ばれて入ったから、実際は70番台とかなんだろうけど。

 

 

これが私が初めて体験したボイメンのライブ。

 

もちろんペンラは持っていなくて、棒立ちしてたら隣の平松推しのお姉さんが貸してくれた。

お姉さんも、ボイメンを知ったきっかけは小林豊さんで、現在の平松推しに至るまで、いろいろなメンバーを経てきたらしい。

 

初めて聴く曲ばかり。

その日はつーじーが不参加だったけど、何故かグランスピアーは歌っていた。

(つーじーの代わりにさえぴょんが馬の被り物して参加してた)

 

こんな狭いステージにこの人数が……と、驚きを隠せなかったけど、うまいこと収まるもんだなあってフォーメーションに感心したりしていた。(詳しくないので完全に素人目線の感想)

 

 

MCの内容は、前乗りして泊まったホテルの部屋割りについて。

深夜のコインランドリーに衣装を洗いに出かけた話。

仮面ライダーV3スマホケースの話。

 

中でも衝撃を受けたのが、名古屋のご当地CMのモノマネをします!!と突然モノマネ大会が始まったこと。

 

 

見たことないから似ているのかもわからない…

 

 

話すことがないのか、いやそれともこれが彼らのスタイルなのか、受け止め方をあれこれ思案しつつ、戸惑いながら時間は流れた。

 

でも楽しい。

 

ライブハウスなんてバンドを観に来たことしかなかったから、もみくちゃにならずにペンラだけ振るなんて慣れないし、カロリーの消費どころがわからなくて体力持て余したけど…笑

 

剥き出しの小さな照明が舞台後方に置かれてチカチカ光っていた。

あまりにも素のままで、あまりにも足りない光量…

 

ああ、だからみんなペンライトを振るのか…

 

そんなことを考えていた。

 

 

 

ライブが終わり、特典会に移った。

特典券を複数貰っていいのかわからなかった私は、小林さんと本田くんの特典券を1枚ずつ手にしていた。

 

誠の特典券を持っている人は先にそっちに並ぶように指示があった。

 

 

……そうなのだ。

 

私のボイメン初特典会は、時間差で本田くんが初だったのです。

 

 

当時まだガラケーを使っていた私は、シャッター音替わりのピロピローンという電子音に反応した本田くんに「懐かしい音した!」って笑われながら、初めて早くスマホに変えよう!!という意識が芽生えたりもした。笑

 

小林さんには、初めてライブに来たこと、鎧武を観ていることを伝えることが出来た。

 

彼は笑顔で言った。

 

「次は名古屋にも来てや?」

 

 

はい!って即答したものの、ハードル高いな…って内心思っていた。

でも、名古屋を拠点に活動する彼らにとって、ごくごく自然なお誘いであったに違いない。

 

むしろ、それをしっかり挟み込んでくる推し、さすが…!!

 

おそらく多くの人が彼を目にし、彼に会いに行き、同じ誘いを受けたことだろう。

その中で、ほんとに名古屋まで駆けつける人ってどれだけいただろう…。

 

 

私は10月のソロイベントに至るまで、なかなか決心がつかなかったけど、それでも、このライブの半年後には、推しに会うために名古屋を目指すことになるのである。

 

 

私のフットワークが軽かったのだろうか?

 

彼の魅力がそうせざるを得ない何かを持っていたのだろうか?

 

 

 

私はこの間に、ひとつ決意を固めている。

 

 

 

 

私なんかが応援してどうこうなるような人気じゃないのはわかっている。

ずっとずっと雲の上の人なのだ。

 

現にたくさんのファンに囲まれていて、私ひとり増えたところで、なにか大きな変化があるとは思わなかった。

恥ずかしながら、以前推してた人のこともあって、買い支えられなきゃファンでは居られないのでは、なんて、おかしな妄執に囚われてた時期があったのです…

そんなものは完全にファンのエゴだよなあ、と今は思う。

 

 

でも、私は支えるために好きになるんじゃない。

 

私が彼の活躍を、勝手に目に焼き付けたいからついて行くのだ。

 

 

だから行きたい。

 

行ける範囲で構わない。

 

この人をもっと見ていたい。

 

 

 

欲に駆られて無謀な行動に走りそうになることもあるけど、自戒も込めて、たまに思い出すようにしている。

 

 

 

私の視線が、彼だけでなく、ボイメン全体に波及するようになるまで、このあともうしばらくかかってしまうのだけれど。。。

 

それはまた改めて。

 

 

話をライブに戻そう。

 

 

 

特典会が終わり、ライブハウスを後にしようとした時、ファンの方に声をかけられた。

 

「明日、辻本くんの誕生日なんです。よかったら寄せ書きに参加して貰えませんか?」

 

 

あっ だから今日、辻本くんがいなくてもグランスピアー歌ったのか!

 

 

当時はまだプレゼントが許されていて、寄せ書きをまとめてアルバムにして渡すのだとファンの方は言っていた。

 

私はまだ見ぬ辻本くんに向けて、その場でお祝いの言葉を綴った。笑

 

次は会えますように。

 

 

 

 

その日私はたくさんのファンの方と話すことが出来た。

 

誰もが楽しそうで、誰もがみんな優しかった。

 

 

 

特に、同じくその日ライブに初参加だったという、新潟から来たお姉さん。

 

盛り上がりすぎてそのままカラオケになだれ込み、夕飯をご一緒し、高速バスの乗り場まで見送った。

 

彼女とは1万人ライブでばったり再会したりすることになるのだけど、最近は連絡を取っていないな… 元気かなあ……

貰ったメアド、間違ってたんだよなあ…笑

 

 

 

ライブで歌ったセトリだとか、推し以外の他メンの印象はそこまで強烈に覚えてはいないのだけど(まだ顔と名前が完全に一致してなかったせいもある……)、MCの内容ははびっくりするほど覚えていた。笑

 

 

これが私のボイメン初体験です。

ギリギリまだチェキも撮れたり、お急ぎチケットっていう、時間優先してもらえる特典券が存在してた。

 

 

東京でこんなにも名古屋を浴びるライブって、今思えばないよなあ。

CMのモノマネなんて今もうやらないもんなあ。笑

 

今も鮮烈な記憶として残っている現場です。